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「どうしてコーヒーって、食前に飲まないの?」

先日ある方から「どうしてコーヒーって、食前に飲まないの?」と聞かれました。

 

 「それは食文化が理由です。コーヒーは欧米からはいってきた 飲み物なので、欧米の食文化に強く影響されているのです」 と、わたしの答え。

 

コーヒーが食後に出させるのには、ちゃんと理由があるのです。

欧米の食文化とコーヒーの関係

欧米の食といえばフランス料理やイタリア料理が代表です。このふたつの料理は、食後はかならずコーヒーが用意されるものです。

 

これらの料理は味だけではなく、盛り付けの美しさ多彩なメニュー構成など非常に洗練され、かつ研究が進んだ料理です。言うまでもありませんがファンも多い。優れた料理店から出されるメニューは消える芸術と言っても過言ではないでしょう。

 

ただそうした料理のメニューの内容は日本料理とくらべ、含まれる油脂分が多いということも事実です。食材として肉や魚が多く使用されます。また使用されるソースにおいても味わいが濃厚な分だけ、どうしても食べる側の人間が摂取する油脂分は大目になりがちです。

 

そうしたとりすぎた油脂分に対してコーヒーの出番です。コーヒーに含まれるカフェインに利尿効果があります。つまり食後に一杯のコーヒーを飲むことで、食事で摂取しすぎた油脂分がすみやかに体外に排出されることを期待したのです。

 

イタリアではエスプレッソコーヒーが主流です。その味わいは濃厚ですが、そのカップの量は少なめのデミカップにいれてだされるのが常です。このエスプレッソも当初はコーヒーの油脂分を体外から排出するというこ効果をもとめて開発されたものです。

 

つまり食べ過ぎておなかがいっぱいになっても少量のデミカップであれば飲むことができる。その目的から小さいカップに、より多くコーヒーの成分を抽出するわけです。つまりコーヒーは当初味わいを楽しむというより、その薬理作用を期待して飲まれだした歴史があります。

コーヒーの薬理効果

 このことから会員さまからコーヒーにおけるダイエットの効果をご質問いただくことがよくあります。しかしこのカフェイン、単純にすべての人にそうした効果が期待されるわけではありません。体重の違いによって摂取量を変化させる必要がありますし体質によっても、その効果は異なります。

 

またもちろん人はコーヒーだけを飲んで暮らしているわけではありません。仮に体重が減ったとしても、それは運動やその他の食物が影響してそうした結果になっていて、決してカフェインだけが理由と言うことはできません。

 

カフェインにこうした効果があるということは事実ですが、こうした質問には日々研究を重ねている専門家の方が答える資格があることでしょう。

 

文献で読んだ程度の知識をしろうと考えで答えることはその分野のプロとしてしてはいけないという考えが私にはあります。

「芸術」としてのコーヒー

ただ時代は進み、今となってはコーヒーのにそのような薬理効果を求めて飲むという方の数も少なくなりました。これはコーヒー農園側、そして焙煎する側が研究を深めより「美味しさ」を追求した結果です。

 

いまやコーヒーはそうした薬理効果を期待することは離れ、フランス料理やイタリア料理同様に 「芸術」の域に到達しているとは言えないでしょうか。

 

実際エスプレッソにおけるそれ独自の味わいはもちろん「カフェモカ」「カプチーノ」などのバリエーションレシピは近代になって開発されたものです。

 

それは、コーヒー自体がもつ魅力が深かったからであることは言うまでもありません。