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| ■コーヒーの名称にはなぜ 〜マウンテンという名がよくつくのか? |
コーヒー銘柄の名称についてです。
コーヒーの銘柄名に注目した場合「〜マウンテン」とついてあることが
多いと思います。
たとえばブルーマウンテン、エメラルドマウンテン
など。
ではなぜコーヒーの銘柄名に「〜マウンテン」とついていることが
多いいのか?
銘柄名に〜マウンテンとついているのは、その銘柄がその名称の
山の頂上付近で生産されたことを意味します。
たとえばブルーマウンテンなら、ブルーマウンテンの頂上付近の
標高の高い場所で生産されたということがわかるわけです。
コーヒーの生豆は通常60〜70kg単位で麻の袋に入れられます。
これだけの重さのものを運ぶのは、男の人でも苦労します。
その重たい袋を輸出するためには、港に運ぶ必要があるのですから
コストの面から言っても平地の港に近い場所で農園を開いて
生産したほうが苦労が少ないことになります。
ではなぜわざわざ苦労が多い事が分かっていながら、山の頂上
付近の、標高の高い場所を選んでコーヒーの生産する必要があるのか?
コーヒー豆は、寒暖差の激しい環境であればあるほど、複雑な味わいを
もつ良質なコーヒーが作り出せる可能性が高くなるからです。
標高の高い地域は、朝と夜とではかなりの温度差が生じることになります。
人間にとってはすごしにくい厳しい環境になりますが、品質の高い
銘柄を生み出すためには、これが必要条件となるわけです。
(あくまでも条件のひとつ。標高の高いところで作れば絶対品質の高い、
おいしい銘柄になるわけではありませんが。)
この事があるので、こだわりをもつコーヒー農園は山頂の標高の高い地域に
農園の場所を置くことになります。そしてきびしい環境で作り出された
ことを伝えるための手段として、銘柄名に「〜マウンテン」と
つけるわけです。
これはおもしろいことで、農作物はやさしい環境で生産されると
量はたくさんできるが、品質のレベルは低くなるケースが多い。
反して置かれた環境がきびしければ、きびしいほど生産量は少なくなるが
生命力が鍛えられ、結果品質の高いものが出来上がるケースが多くなる。
こういう傾向があります。つまり人間と同じようなことが、コーヒーにも
言えるわけです。
きびしい環境といえば、私の業界を例にすると焙煎にあたります。
この焙煎という技術は職人仕事の部分が多く、言葉や文章では伝える
ことができない暗黙知の領域が数多くあります。
いわゆる職人のカンというやつです。
このような技術は言葉でやさしく伝えるということがなかなかできません。
技術を教え込むようなときは、身体で教えるということになります。
実際私も息子には10代のころから、焙煎を教え込んでいますが
言葉で言うよりげんこつを出して覚えさせています。
息子なので多少やりすぎたとしても、大丈夫だということが身内の
いいところです。
こちらを読んでいる会員の方において異論があることも承知して
いますが、私自身若いころ、先輩から厳しくげんこつをもらいながら
教えてもらったことが身体にしみついていて、今の年になって生きて
いるということも事実です。
若いときに厳しい環境があるというのは恵まれたことだと個人的には
思います。
10代から30歳くらいまでに苦労して身に着けたことが
それ以降の年になってやっと役にたてることが多いからです。
それ以上の年になるとプライドもできてくるから、なかなか
げんこつもらいながら教えてもらうということも、つらくも
なってきます。
なんにせよ厳しい環境をとおらないと、人に喜んでいただけるような
ものはなかなか出来上がらないということです。
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