農園が自然環境を保護しながらコーヒー栽培をすることを調査する認定機関のひとつに「レインフォレスト・アライアンス」があります。
世界的に知名度が高いコーヒー農園は、この「レインフォレスト・アライアンス」の認証を受けている農園が多くなっています。「レインフォレスト・アライアンス」はその農園を認定するにあたりどのような基準を設定しているのか。
●周辺の生態系の保護をしているか?
●化学肥料、農薬の規制や廃棄物、有害物の管理や処理がなされているか?
●水質汚染管理をしているか?
●農園内で働いているスタッフの待遇改善や生活向上が考えられているか?
という点です。
かつてコーヒー栽培は、自然環境を破壊しながらおこなわれている側面がありました。そもそも原生林が生い茂る自然環境の中を開拓することで、コーヒー農園は存在しています。そしてコーヒーは栽培するうえで農薬や化学肥料を使用し、それを川に廃棄することで水質が汚染されていく。
しかし現在では研究がすすみ、自然環境を守りながらコーヒー栽培をすることがかなり実践されています。これは「サスティナビリティ」という概念がコーヒー栽培の中心におかれているからです。日本語に訳すると「持続可能性」となります。
あまり耳慣れない言葉ですが、農園で農作物を生産するにあたり農園の周辺の動植物や環境を破壊することなく、永続的に自然をそのままの状態に維持し、自然と共生しながらコーヒー栽培をしていくという考えです。
意地悪な見方をすれば、自然環境を保護することに注力したとしても、コーヒーの味に直接関係しないともいえます。たしかに農園のまわりの自然環境を保護することに注力したからといって、その銘柄の味わいに直接プラスの効果が生まれるわけではありません。
ではわたしたち仕入れをするものはコーヒー農園のこうした活動を意味がないととらえているのかというと、そうではありません。こうした自然環境を守ることに努力している農園の銘柄の品質は、必然的に高くなるといえるからです。
その理由は自然環境を保護しながらコーヒー栽培をすることを考えている農園は、ひとつの目標に対して努力することができる農園だといえるからです。ひとつのことに努力ができる農園は、コーヒー栽培においてその他の要素にも、努力ができるということを意味しています。そうしたことができる農園は、世界にそれほど数多くありません。
実際「レインフォレスト・アライアンス」の認証を受けるということは想像以上にむずかしいことです。認証をうけるためには農園のまわりに植林をするなど、莫大な金額がかかってきます。
多くの困難はあるとしても、品質の高い銘柄を生み出すことにおいては、高い目標に向かって自分たちのできることを積み重ねていくことしか、方法がないということが事実です。
今の農園から出来上がってくる銘柄を目にすると、できるできないではなく、自分たちの足元のことをひとつひとつ積み重ねていくことが品質を高めていくことに繋がるということを、教えてくれている気がします。
